小児科
一般小児科診療について
お子さまの体調がすぐれないときや、ちょっとした変化が気になるとき、「こんなことで受診していいのかな？」と迷われることもあるかと思います。
当院では、発熱・咳・鼻水・下痢・嘔吐といった急な症状から、湿疹・便秘・夜尿など、日常的によく見られるお悩みまで、幅広く対応しています。気になることがあれば、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。
診察では、症状だけでなく、お子さまの生活背景やご家族の思いにも目を向け、丁寧な対応を心がけています。必要に応じて検査や専門医との連携も行い、安心して受診していただける医療を提供いたします。
お子さまが健やかに成長できるよう、日々の健康管理のパートナーとして、当院がお力になります。
なかじま小児科アレルギークリニックでは、発熱・咳・喉の痛みなど感染が疑われる症状のある患者さんを、初めて受診する方も含めてすべて受け入れています。
どうぞお気軽にご来院ください。
小児科でよくみられる症状
このような症状の方はご相談ください。
- 発熱・咽頭痛
- 鼻水・鼻づまり・耳の痛み
- 咳・喘息
- 腹痛・嘔吐・下痢
- 湿疹・あせも・水いぼ・とびひ
- 熱性けいれん・てんかん
- 便秘症・夜尿症
- その他、気になる症状全般
小児でよくみられる疾患
感染症
麻疹、風疹、水ぼうそう、おたふくかぜ、百日咳、インフルエンザ、マイコプラズマ、アデノウイルス感染症、RSウイルス感染症、ヒトメタニューモウイルス感染症、手足口病、ヘルパンギーナ、溶連菌感染症、突発性発疹、りんご病（伝染性紅斑）、ヘルペス、EBウイルス感染症（伝染性単核球症）
全身の病気
川崎病、IgA血管炎
目・耳・鼻・のどの病気
斜視、中耳炎、副鼻腔炎、扁桃肥大、アデノイド肥大
気管・肺の病気
気管支炎、肺炎、細気管支炎、クループ、気胸
胃・腸・肛門の病気
腸重積、肥厚性幽門狭窄症、鼠径ヘルニア、肛門周囲膿瘍
泌尿器の病気
尿路感染症、陰嚢水腫、停留精巣、精巣捻転、亀頭包皮炎、包茎
神経の病気
熱性けいれん、てんかん
皮膚の病気
あせも、水いぼ、とびひ、蕁麻疹
骨・関節の病気
漏斗胸、肘内障、先天性股関節脱臼
子どもの「かぜ」
子どもの「かぜ」と上手につきあうために
当院では、最新の医学的エビデンスに基づき、
必要な検査・薬により、自然な回復を大切にする診療を心がけています。
ここでは、風邪の基本的な考え方と、当院の診療方針をわかりやすくご紹介します。
- かぜとは
かぜは、ウイルスによって起こる鼻や喉の炎症のこと。
鼻水・咳・発熱などをまとめて「かぜ」と呼びます。
特別な薬を使わなくても、多くは自然に治る病気です。
なぜ何度もかかるの？
かぜの原因ウイルスは200種類以上！
ウイルスごとに免疫が別なので、何度もかかります。
子どもは1年に6〜8回、一生で150回以上かぜをひくといわれています。
そのたびに少しずつ免疫が育っていく大切な過程です。
かぜの自然な経過
- 鼻水：7〜10日で軽快
- 咳：1〜2週間続くことも
- 発熱：数日で解熱
半分は10日、9割は2週間で治るのが目安です。
合併症がなければ、時間とともに自然に回復していきます。
- かぜの検査
かぜの診断は、ほとんどが症状と診察で十分です。
検査をするのは、治療方針が変わる場合や重症化が心配なときなど。
たとえば、
- 治療法があるかを判断するとき
- 抗菌薬（抗生剤）を避ける判断をするとき
- 経過の目安を知りたいとき
「検査をしない＝手抜き」ではありません。
必要なときに、必要な検査だけを行うことが大切です。
- かぜとクスリ…風邪薬のエビデンス
〜上手な対症療法〜
風邪あるある…
- 「咳が出ます」→「咳止め出しますね」「テープも下さい」
- 「鼻水出ます」→「鼻水の薬出しますね」
- 「ぜーぜー言います」→「喘息のお薬出しますね」
- 「熱があります」→「解熱剤使ってください」
風邪薬って、本当に効くの？
咳止め
科学的な研究では、咳止め薬に明確な効果はありません。
プラセボ（偽薬）とほぼ差がないとされています。
唯一効果が認められているのは、はちみつ（1歳以上）。
スプーン1杯を目安にどうぞ。
テープ薬（ホクナリンテープなど）
気管支拡張薬は、喘息発作で収縮している気管の筋肉を緩めて広げるお薬で、
「喘息のあるお子さん」が、発作を防ぐ・治療する目的で使う薬です。
喘息ではない風邪の咳には効きません。
赤ちゃんのぜいぜい（細気管支炎）にも効果はありません。
鼻水の薬（抗ヒスタミン薬）
いわゆる「鼻水止め」ですが、風邪への効果は乏しく、
中耳炎を悪化させたり、熱性けいれんが止まりにくくなることもあります。
去痰薬で鼻水を出しやすくし、吸引器で取ってあげましょう。
解熱剤
熱が上がるのは、菌・ウイルスを倒すため。
熱を下げると、体は楽になりますが、相手も楽になるので、熱は長引く可能性があります。
「戦う元気があれば」＝「食べて」「飲めて」「眠れて」たら、使う必要はありません。
食べられない、飲めない、眠れない、といったときは無理せず使用しましょう。
「38.5℃」はあくまで目安。子どもの様子を見て判断しましょう。
抗菌薬（抗生剤）は風邪に効かない
風邪はウイルスが原因のため、抗生剤は無効です。
不用意に使うと、
- 耐性菌（効かない菌）が増える
- 下痢や腸内環境の乱れ
- 腸内環境の乱れからのアレルギーとの関連
などのリスクがあります。
耐性菌を作らず、必要な時にしっかりと効くように、正しく使うことが大切です。
- 風邪と見分けたい病気
肺炎
呼吸が速い、息苦しそう、顔色が悪いときは注意。
3日以上高熱が続く・元気がない場合は再診をおすすめします。
重い細菌感染症
- ぐったりしている
- 顔色が悪い
- 呼びかけに反応しない
といった「何かおかしい」サインがあれば、すぐに受診を。
バイタルサイン（体温・脈拍・呼吸数など）が重要な目安になります。
まとめ
- かぜの自然な経過を知って、過度な検査や薬を控える
- 必要なときに必要な治療を
- 抗菌薬は適応を守る
- 重症化のサインを見逃さない
お子さんの自然な治る力を信じて、
安心して見守れるよう、当院がサポートいたします。